
PCをデュアルディスプレイ(2画面)に設定する手順
デュアルディスプレイとは、1台のPCに2台のディスプレイを接続し、表示領域を拡張または複製する設定のことです。 作業効率が向上するこの設定について説明します。
デュアルディスプレイの活用例
ビジネス全般
片方の画面でWeb会議に参加しながら、もう片方で議事録を取ったり、関連資料を閲覧する。
資料作成・分析
Excelのデータを見ながらPowerPointでグラフを作成したり、Webサイトの情報を参考にしながらWordでレポートを作成する。
プログラミング
左の画面にコードエディタ、右の画面に実行結果や仕様書を表示し、開発効率を向上させる。
デザイン・動画編集
メイン画面に編集エリアを広く表示し、サブ画面にツールパネルや素材一覧を配置する。
必要な機材
基本機材
- PC本体(デスクトップまたはノート)
- ディスプレイ 2台
- 各ディスプレイ用の電源ケーブル
- PCとディスプレイを接続する映像ケーブル
映像ケーブルの種類
PC本体の映像出力端子と、ディスプレイの映像入力端子に適合するケーブルを用意する必要があります。

HDMI
現在、最も標準的なデジタル接続端子。

DisplayPort
主にPCやモニターに搭載されるデジタル接続端子。

USB Type-C
映像出力に対応したポートであれば、ケーブル1本で映像伝送が可能。

DVI-D
デジタル信号専用の端子。

DVI-I
デジタルとアナログ両方の信号に対応する端子。

VGA (D-Sub15)
旧来のアナログ接続端子。
接続と設定の手順
1. 物理的接続
- 各ディスプレイを電源に接続します。
- PC本体と2台のディスプレイを、それぞれ映像ケーブルで接続します。
- ディスプレイの電源を入れ、必要に応じて入力ソース(HDMIなど)を切り替えます。
2. Windowsでの表示設定
- デスクトップ上で右クリックし、「ディスプレイ設定」を選択します。
- 設定画面上部で、2台のディスプレイが認識されていることを確認します。(認識されない場合は「検出」を実行)
- 「マルチディスプレイ」の項目で「表示画面を拡張する」を選択します。
- 画面上部のディスプレイのアイコン([1], [2])をドラッグし、実際の物理的な配置と一致させます。
困難なケースと代替策
デュアルディスプレイが困難なケース
ケース | 内容 |
---|---|
映像出力端子が1つしかないPC | 物理的に2台のディスプレイを接続できません。 |
一部の一体型PC | 搭載されている映像端子が、外部機器からの「入力用」であり、「出力用」ではない場合があります。 |
旧式のPC | グラフィック性能が不足し、複数画面の描画が不安定になることがあります。 |
代替策
上記のケースでも、以下の機器を利用することでデュアルディスプレイ化が可能な場合があります。
方法 | 内容 |
---|---|
USBディスプレイアダプター | USBポートを映像出力端子に変換する外付けデバイス。 |
ドッキングステーション | 主にノートPC向けで、単一ポートから複数の映像出力を拡張するデバイス。 |
グラフィックボードの増設・交換 | デスクトップPCの場合、複数の出力端子を持つパーツを内部に追加する方法。 |
まとめ
本稿では、PCのデュアルディスプレイ設定について解説しました。デュアルディスプレイは、複数の情報を同時に表示することで作業領域を拡張し、業務効率を向上させます。
設定の基本は、PC本体と2台目のディスプレイを対応する映像ケーブルで物理的に接続し、次にWindowsの「ディスプレイ設定」から表示モードを「拡張」に構成することです。PCに映像出力端子が1つしか無いなどの制約がある場合でも、USBディスプレイアダプター等の機器を利用して対応できる場合があります。設定にあたっては、まず自身のPCの仕様を確認することが重要です。